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担当講義Lecture

2010年度 前期担当科目

教養セミナー長崎大学 全学教育科目

科目名 教養セミナー(First-Year Seminar)
クラス 90
授業担当者 木村拓也(アドミッションセンター 准教授)
開講期 前期
週コマ数 2
授業方法 講義・演習方式
対象年次 1年
曜日限 前期木5
オフィスアワー 随時。但し、メールにてアポイントを取ること。
授業のねらい 知的活動への動機づけを高め,科学的な思考方法と学習・実験のデザイン能力,レポートや口頭でのプレゼンテーショ ン,ディスカッションを通じて適切な自己表現能力を育てることを具体的なねらいとし,高校までの教師主導型学習から,大学における自主的学習へのオリエン テーション機能を果たすことを目標とする。また,大学での学習の入り口として,学生と教員および学生相互のコミュニケーションづくりにも効果が期待され る。
授業方法 学生それぞれに研究したいテーマを,目的,方法,成果の予測を含めて考えさせ,口頭で発表させる。全員との話し合いで テーマを1つ若しくは複数に絞り,グループに分けてそれぞれのテーマについて調査研究を行う。毎週,各グループでテーマの進捗状況,今後の展開方法,計画 について話し合い,その検討結果を発表する。各グループ別に,中間報告ならびに最終報告を,パワーポイントを用いたプレゼンテーション形式で行う。質疑応 答の結果を踏まえて,報告レポート集を作成,提出する。また,各学生が分担した部分についての個人レポートも作成させ,課題探求能力・問題解決能力につい て評価する。
授業到達目標 (1)知的活動への動機づけを高める。
(2)科学的な思考方法と学習・実験のデザイン能力を育てる。
(3)レポー トと口頭によるプレゼンテーションとディスカッションを通じた適切な自己表現能力を育てる。
(4)学生と教員及び学生相互のコミュニケーションを図り,ものの 見方,考え方の多様性を涵養する。
授業計画
  1. 自己紹介、教養セミナーの趣旨説明、及び、具体的な進め方の説明、研究計画立案方法の解説
  2. 各学生からの研究テーマの説明、討議、質疑応答、レポートの書き方の解説
  3. テーマの提案と決定(グループ分け)、討議、質疑応答、科学的思考法の解説
  4. コンピュータ活用ガイダンスの受講 [情報メディア基盤センター]
  5. 図書館資料収集ガイダンスの受講 [文教図地区図書館2F]
  6. 文献調査の結果報告、グループディスカッション・進捗状況・経過報告・計画案報告
  7. 中間発表 質疑応答
  8. グループディスカッション・進捗状況・経過報告(各自10分ずつ)
  9. Power Pointによる肯定派・否定派プレゼンテーション(各グループ30分ずつ)
  10. Power Pointによる反論プレゼンテーション(各グループ30分ずつ)
  11. Power Pointによる再反論プレゼンテーション(各グループ30分ずつ) 最終レポートの提出
  12. 個人レポート提出
  13. 教員からの講義のあと,ワークショップ形式で理解を深める
成績評価の方法・基準等 教養セミナーへの出席,取り組み方・ディスカッションへの積極的参加10点,プレゼンテーション 30点,レポート 60点(個人レポート30点,進捗状 況・計画等の報告10点。文章構成力・文章表現力・オリジナリティー20点)
本科目の位置づけ 全学教育学生便覧の2ページ参照
参考書 小林康夫・船曳建夫編1994:『知の技法』東京大学出版会.
Martinich, A.P. 1996:Philosophical Writing 2nd edition, Oford, Blackwell.
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生涯学習概論神戸松蔭女子学院大学 司書学芸員科目

 
科目名 生涯学習概論 (司書学芸員課程)
授業担当者 木村拓也(アドミッションセンター 准教授)
開講期 前期
週コマ数 0.25
授業形態 講義
曜日限 前期集中 8月9日(月)、10日(火)
講義のテーマ 生涯学習の主要な理念・動向を理解した上で、図書館司書・博物館学芸員としてふさわしい生涯学習観を修得する。
講義内容 講義の目的は、生涯学習の理念・動向を充分に踏まえた上で、受講者各自が、図書館司書・博物館学芸員を目指す者として必要とされ る「生涯学習観」を修得することにある。 まず、ユネスコで出された宣言、日本での生涯学習政策などに関する一次資料の解説を行うことで生涯学習の歴史的な経緯を確認する。その上で、現在、生涯 学習が必要とされている領域、世代ごとに異なる生涯学習への学習課題などを、統計データを示しながら検討する。また、営利活動ではない図書館・博物館(美 術館)の活動実態を 踏 まえて、生涯学習を支える行政機構のしくみを、特に、予算面の事情を中心に解説する。時間が許せば、生涯学習の実務家をゲストスピーカーに招き、文化政策 学・ 文化経済学の動向・事例を紹介することも併せて試みたい。
授業計画
  1. オリエンテーション
  2. 生涯学習の理念と動向
  3. 生涯学習の領域
  4. 世代間の学習課題の相違
  5. 生涯学習と行政機関
  6. 図書館司書・博物館学芸員と生涯学習
  7. 文化政策学・文化経済学の最前線
評価方法 課題図書の内容・授業内容を踏まえた上で「図書館司書と生涯学習」或いは、「博物館学芸員と生涯学習」というテーマでのレポート 提出を求めます。詳細は、授業中に指示します。
履修上の注意 「初回講義で評価方法について詳細に説明しますので、遅れないように出席して下さい。
教科書に関する注意 教科書は指定しませんが、課題提出のために、下記の新書を課題図書として購入する必要があります。
教科書 ISBN:404308372、書名:『未来をつくる図書館ーーニューヨークからの報告』
著者名:菅谷明子、和書、1版、岩波新書、2003年.
ISSN:404307104、書名:『ワークショップーー新しい学びと想像の場』
著者名;中野民夫、和書、1版、岩波新書、2001年.
ISSN;408701120、書名:『芸術立国論』
著者名:平田オリザ、和書、1版、集英新書、2001年.     
参考書 ISBN:4883670643、書名:『司書・学芸員をめざす人への生涯学習概論』
著者名:高山正也・西川万文・中村正之・村田文生、和書、1版、樹村房、2002年.
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2010年度 後期担当科目

社会と歴史ーーテストの科学とその歴史長崎大学 全学教育科目

   
授業科目名 「社会と歴史ーーテストの科学とその歴史」
授業担当者 木村拓也(アドミッションセンター准教授)
開講期 後期
週コマ数 2
授業方法 講義方式
対象回生 1、2、3、4年
曜日限 火曜4限
授業のねらい 【テストを「受験」する側から「科学」する側へ】が本講義のテーマである。
授業到達目標 随時。但し、メールにてアポイントを取ること。
授業のねらい テストにおける心理学的・社会学的・歴史学的・統計学的見方を修得する。テス トデータを用いた項目分析が実施可能となる。
キーワード テスト理論、大学入試、学力調査、人事アセスメント
講義内容 入学試験・就職試験・資格試験・昇格(昇任)試験等々、人生において幾度も直面する「テスト」でありながら、「テスト」に関する 科学的な知識に接する機会 は 殆どない。そこで、本講義では、皆さんがいままで当たり前のように受けてきた「テスト」を歴史学・社会学・心理学・統計学といった大学諸学問の観点から分析し、更 に、「テスト理論」(test theory)と呼ばれる「テスト評価測定技術」についての導入的な解説を行うことを目的とする。「テスト」を単に「害悪」と捉えるのではなく、「テスト の結果が、個人の処遇や人生を大きく左右するものであるが故に、その実施にあたっては、細心の注意を払うべき類のものである」との認識に立って、よりよい 「テスト」を実施していくための「基礎教養」の修得を目指す。
授業計画
  1. オリエンテーション
  2. テストの基礎ーーテストの暗黙の「ルール」とその形式、テスト作成手順
  3. テストの社会学ーー学歴社会の理論、メリトラシー論の概要
  4. テストの心理学ーー社会心理学から見た大学入試の公平感
  5. テストの歴史学ーー大学入試の原理原則の変遷
  6. テストの制度設計(1)ーー大学入試の妥当性評価、追跡調査と選抜効果、合計得点方式
  7. テストの制度設計(2)ーー学力調査の目的と方法
  8. テストの統計学(1)ーー項目分析と統計的方法
  9. テストの統計学(2)ーー2値データの相関係数
  10. テストの統計学(3)ーー信頼性
  11. テストの統計学(4)ーー妥当性
  12. テストの統計学(5)ーー項目反応理論
  13. テスト現場の実際(1)ーー人事アセスメント(採用試験・昇任人事)の考え方
  14. テスト現場の実際(2)ーーデータ分析の事例紹介(M-1グランプリの信頼性分析)
  15. まとめ
  16. 受講生の状況を見て、講義の順序が前後することもある。
成績評価の方法 期末に課す読書レポートと2回行うデータ演習レポートの評点を合計して評価する。
コメント 統計学の基礎知識があることが望ましいが、初学者にも充分に配慮する。基本的には資料を配布します。課題提出のために、課題図書を購入する必要があります。
教科書 日本テスト学会編『テストスタンダード』('金子書房、2007年)
荒井克弘・倉元直樹編『全国学力調査ーー日米比較』 (金子書房、2008年)
参考書 肥田野直『心理学研究法7 テスト1』(東京大学出版会、1972年)
池田 央『心理学研究法8 テスト2』(東京大学出版会、1973年)

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比較教育講義--学力測定政策の日米比較京都大学 教育学部

授業科目名 比較教育学講義(Comparative Study of Education)
授業担当者 木村拓也(長崎大学アドミッションセンター 准教授)
配当学年 3-4年次
授業形態 講義
共用科目
単位数 2
開講期 後期
曜時 集中 1月8日(土)、9日(日)、10日(月)
講義内容 授業のテーマを「学力測定政策の日米比較」とする。『分数ができない大学生』(1999)が上梓されて以降、数多の学力論争が 巷を賑わせど、その以前/以後で実施されてきた多くの学力調査結果を批判的に吟味し、統計的にも正確に論じ分けることのできる人材が、残念ながら日本では そう多い訳ではなかった。本講義では、そうした日本の現状の要因となった「テストの専門家」養成の失敗について計量的に示すことを出発点に、戦後直後、当 時、世界最高水準を誇っていた日本の学力調査が如何に学力測定技術を失い、学力測定政策を無力化させてしまったかについての歴史的経緯の解説を行う。比較 対象として、全米学力調査(NAEP)の実践を取り上げるが、必ずしもそれが諸手を上げて賞賛されるべきものでもない、ということにも言及する。全米学力 調査の歴史や学力測定を巡る技術水準の解説も行うことで、日米の学力測定政策の長短を吟味する視野を涵養することが本講義の最大の目的である。
 上記の目的を達するため、本講義では、テスト理論(Test Theory)の基礎的知識に触れる機会を用意したい。テスト理論は、学力調査の結果を解釈する際、あるいは、自身で、今後学力調査を実施する際に必須の 知識/ツールとなる。本講義の予定は以下の通りであるが、受講生の興味関心に応じて解説する。
履修要件 統計の初歩的な知識があると、より理解が深まるであろう。なおH20年度/H21年度に全学共通教育科目(A群)で開講した「テストの科学とその歴史」の発展的内容を扱うが、初学者にも配慮するため、一部、講義内容が重複することもある。
授業計画
  1. オリエンテーション
  2. 日本における「テストの専門家」の人材養成状況の量的把握
  3. 日本における「テストの専門家」を巡る定義の変遷
  4. 日本の大規模学力調査の歴史的経緯
  5. 米国の大規模学力調査の歴史的経緯
  6. 学力調査の技術[1] 古典的テスト理論の基礎(1) 信頼性
  7. 学力調査の技術[2] 古典的テスト理論の基礎(2) 妥当性
  8. 学力調査の技術[3] 項目反応理論の基礎(1) 項目特性曲線
  9. 学力調査の技術[4] 項目反応理論の基礎(2) テスト得点の等化
  10. 学力調査の技術[5] サンプリングの基礎
  11. 日本の全国学力調査の技術水準(1) 信頼性・妥当性の検討状況
  12. 日本の全国学力調査の技術水準(2) サンプリングの検討状況
  13. 全米学力調査[NAEP]の技術水準(1) IRTの活用状況
  14. 全米学力調査[NAEP]の技術水準(2) サンプリングの概要
  15. 講義のまとめ
受講生の状況を見て、講義の順序が前後することもある。
評価方法 課題読書についての読書レポート(60%)と仮想テストデータによる演習レポート(40%)の評点を合計して評価する。
教科書 次荒井克弘・倉元直樹編『全国学力調査ーー日米比較』 (金子書房、2008年)
他の文献は初回に指示。
参考書 日本テスト学会編『テストスタンダード』(金子書房、2007年)
肥田野直『心理学研究法7 テスト1』(東京大学出版会、1972年)
池田 央『心理学研究法8 テスト2』(東京大学出版会、1973年)

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